キーマンから学ぶ生き方、働き方
毎月、さまざまなジャンルのプロフェッショナルや社長をお迎えして
働き方や生き方を誌面上でうかがっていきます。
ナビゲーターは、シューキャク・マン株式会社代表取締役の浜畑です。
宇都宮市大通り5-2-8アサノ大通り第一ビル1階・2階
代表取締役 伊藤 幹幸
<Data>
■出身地…日光市 ■身長…170cm ■体重…70kg ■平均睡眠時間…6~7時間 ■平均起床時刻…9時 ■趣味…読書 ■お勧め本…「獄中記」佐藤 優著 ■家族…妻・息子 ■好きな場所(街)…日光 ■今まで訪れた国…3ヶ国 ■好きな食べ物…お寿司 ■座右の銘…天上天下唯我独尊 ■尊敬する人…美学のある人 ■今日の財布の中身…11,000円
創業までの歩みと同塾の強み
浜畑創業23年ということですが、起業当時のことを教えてください。
伊藤大学生の時に友人と2人で起業しました。大学で神奈川にいた頃、東京や神奈川の子どもたちに比べて当時、宇都宮には高校生への複数教科を教えられる学習塾が少なく、より良い学習環境を宇都宮の子どもたちに提供したいとの思いから始めました。当時は看板も出さずに、小さなビルの暗い一室で生徒4人からスタートしました。
浜畑20年以上も続いている強みはなんでしょうか?
伊藤“生徒との距離が近い”というところが強みだと思います。特に高校生になると個人の能力差が大きくなるので、一人ひとりをどこまで丁寧に見てあげられるかが大切ですね。あと、勉強以外にも趣味の話で盛り上がったりして、講師が音楽テープを渡して結果的に勉強のモチベーションに繋げたり(笑)。
大手学習塾に負けないために
浜畑生徒との距離の近さと細かい指導が高い合格実績に繋がり、現在、生徒数が300人とお聞きしました。
伊藤規模が大きくなる中で、子どもたち、保護者の方々、地域住民の方々へ地元の学習塾としてどのようなメッセージを発信していけばいいのか、今後の方向性についてシューキャク・マンさんに相談しました。いわゆる受験舎のブランディングというものです。
浜畑ちょうど5年前ですね。
伊藤シューキャク・マンさんとのワークショップを通じて、ブランドステイトメントから会社ロゴまで制作していただきました。弊社のホームページが大手学習塾に負けないクオリティに仕上がったので、大変満足しています。弊社は大手には資本力で負けていますが、一つ一つ手作りで丁寧に作っていくファクトリー(工房)のようなものなんです。一人ひとりの生徒への丁寧さは、他とは比較にならないと思います。
浜畑当時、学習塾ではほとんどどこも行っていなかったリスティング広告や、SEO対策でホームページから生徒を集めるウェブ集客という施策を始めさせていただきました。
伊藤それまでは折込チラシで生徒を集める手法が中心だったのですが、ネットからの集客に変えてから目に見えて成果がわかるのでビックリしたのを覚えています(笑)。
浜畑23年間の講師生活の中で印象的だったことや生徒との思い出、嬉しかったことがあれば教えてください。
伊藤やはり合格の報告を受ける時が嬉しいですね。それは23年間変わりません。印象的だったのは、高校時代にうちに通っていた卒業生で歯科医になった子が「どうしても医者になりたい!」と仕事を辞め、再び塾生として戻ってきたことです。その生徒はそれから2年間必死に勉強し見事医学部への合格を成し遂げました。
浜畑なかなかできることではないですよね。
伊藤私たちもどうなるか不安でしたが、優しい子だったので「この子が医者になったらすごくいいだろうな」という想いがありました。
浜畑普段から距離が近い分、講師というより親御さんのようなお気持ちなんでしょうね。
伊藤そうですね。今でも時々顔を見せに来てくれています。
社員たちと共有している想い
浜畑講師の方はすべて塾の卒業生だと伺ったのですが。
伊藤そうなんです。学生の時に弊社でアルバイト経験があった子が「教えることがすごく楽しい。もっと教えたい」という気持ちで入社したいと申し出てくれました。
浜畑元塾生だと社風などもすべて理解されていると思うので、そこも強みに繋がっているように感じます。
伊藤さんと共に同塾を支えている講師たち
伊藤そうですね。講師たちは、学生時代に「ここが自分の居場所だった」と言ってくれています。人生で頑張った時間を過ごした場所というのは、良い印象があるのでしょうね。頑張る対象は人によって部活・勉強と色々ありますが、受験というものを選んだ子たちに対して最も頑張れる環境を提供していくということは、これからも力を注いでいきたいです。講師たちも塾生だった経験があるので、「こうした方がいい」と自主的に動いてくれるのでありがたいです。
浜畑講師の方々と共有している夢や想い、理念はありますか?
伊藤受験は人生において一つの“成功体験”です。生徒には受験を通して成功体験を経験してもらいたいと思っているので、“その手助けをどこまで親身になってできるか”ということが創業から変わらない理念になっています。「この塾に通って良かった。あの人たちに出会えて良かった」と思ってもらえるような塾にしたいという気持ちは、社員一同変わらず持ち続けています。
地域に愛される塾を目指したい
浜畑今後の展望や、これから挑戦したいことについて教えてください。
伊藤弊社はせっかく宇都宮という場所にあるので、宇都宮・栃木のために自分たちがこれからできることはないだろうかと模索しています。少しずつですがアイスバックスに協賛したり、ボランティアでゴミ拾いなどを行っています。組織として地域に恩返しができるように社会貢献ができる場を増やし、地域に愛される塾を目指していきたいと考えています。